満洲難民 三八度線に阻まれた命

満洲難民 三八度線に阻まれた命
定価2,090円(本体1,900円+税)
発売日:
※価格、発売日は紙書籍のものです。
  • 発行形態 :単行本
  • ページ数:288ページ
  • ISBN:9784344027664
  • Cコード:0095
  • 判型:四六判

この作品は文庫または新装版でもお楽しみいただけます。

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作品紹介

戦争とはかくも悲惨で、国家とはかくも簡単に国民を棄てるのか?
あなたは必ずや驚き、涙し、怒りに打ち震える。
戦後70年の節目に問う、衝撃のノンフィクション。

 1945年8月9日ソ連参戦。この日を境に、満洲国(当時)にわたった日本人は、国に棄てられ、身ひとつで曠野をさまようという、過酷な運命に翻弄されることになった――。
ソ連軍の襲撃から逃れるために、朝鮮北部の郭山(かくさん)という小さな町に、1094名の日本人が疎開した。そのほとんどは女性と子どもで、男性は病人と高齢者のみ。足りない食糧。厳しい冬。人々は飢えと寒さ、伝染病に苦しみ、子どもたちは次々と命を落とす。しかし、朝鮮北部を掌握したソ連軍は日本人の移動を禁止し、本国・日本からも救いの手は一切差し伸べられない。「このままでは全員が犬死にするだけ。なんとしても日本へ帰りたい」――ついに決死の脱出行が始まった。
終戦後、朝鮮半島北部に放置された日本人は、世界史の中でも稀にみる悲惨な難民生活を強いられたにもかかわらず、その史実に目が向けられることはほとんどなかった。著者は、詳細に綴られた「疎開日誌」ほか当時の記録を尋ねあて生存者にインタビュー、悲劇の全体像を描きだす。「戦後史の闇」に光を当てた渾身のノンフィクション。

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