啼かない鳥は空に溺れる
定価1,650円(本体1,500円+税)
発売日:
※価格、発売日は紙書籍のものです。
- 発行形態 :単行本
- ページ数:308ページ
- ISBN:9784344027954
- Cコード:0093
- 判型:四六判
この作品は文庫または新装版でもお楽しみいただけます。
作品紹介
正しいのは、母だろうか、娘だろうか。
間違っているのは、娘だろうか、母だろうか。
答えはきっと、母と娘の数だけある。
母と娘の“呪縛”と“依存”をサスペンスフルに描く、
唯川恵氏、待望の長篇小説。
母に疎まれ、母に怯えてきた32歳の千遥は、愛人の援助でセレブ気取りで暮らしている。年下のフリーター・功太郎から熱心に迫られ、なんとなく関係してしまうが、もちろんそんな男を結婚相手として母に紹介できるはずがない。けれど、功太郎が公認会計士の試験に合格し、千遥の気が変わる。この相手なら、母を満足させられるのではないか、と。
母に愛され、母が大好きな27歳の亜沙子は、ずっと母と二人暮らし。母との週末ランチが習慣だ。ある日のランチに母は田畑というおとなしい男を招く。男として魅力があるわけではないが、母がいいという相手だし、とくに嫌なところもないし、と亜沙子は結婚を決める
。結婚を機に、二組の「母娘」が向き合うとき、そこに生まれるのは、謀反か和解か――。
思いがけないラストまで一気読み必至の長篇小説。