やまゆり園事件
定価1,980円(本体1,800円+税)
発売日:
※価格、発売日は紙書籍のものです。
- 発行形態 :単行本
- ISBN:9784344036406
- Cコード:0095
この作品は文庫または新装版でもお楽しみいただけます。
作品紹介
2016年7月26日未明、神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人が死亡、職員2人を含む26人が重軽傷を負った「やまゆり園事件」。
犯人は、元職員の植松聖。当時26歳。
植松死刑囚はなぜ「障害者は生きるに値しない」という考えを持つようになったのか?
「生産性」や「有用性」で人の命を値踏みする「優生思想」は、誰の心の内にも潜んでいるのではないか?
命は本当に「平等」なのか?
分断しない社会、真の「共生社会」はどうしたら実現するのか?
植松死刑囚との37回の接見ほか、地元紙記者が迷い、悩みながら懸命に取材を続けた4年間のドキュメント。
- 第1章 2016年7月26日
未明の襲撃/伏せられた実名と19人の人柄/拘置所から届いた手記とイラスト - 第2章 植松聖という人間
植松死刑囚の生い立ち/アクリル板越しに見た素顔/遺族がぶつけた思い/「被告を死刑とする」 - 第3章 匿名裁判
記号になった被害者/実名の意味/19人の生きた証し - 第4章 優生思想
「生きるに値しない命」という思想/強制不妊とやまゆり園事件/能力主義の陰で/死刑と植松の命 - 第5章 共に生きる
被害者はいま/ある施設長の告白/揺れるやまゆり園/訪問の家の実践/〝成就〟した反対運動/分けない教育/学校は変われるか/共生の学び舎/呼吸器の子「地域で学びたい」/言葉で意思疎通できなくても/横田弘とやまゆり園事件 - 終章 「分ける社会」を変える