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【第一巻】 御鑓拝借
豊後森藩下屋敷の厩番・赤目小籐次は、主君が江戸城詰之間で同席した四藩主から「城なし」を理由に辱めを受けたことを聞き、意趣返しを決意。敢然と脱藩する。頼みは一子相伝の来島水軍流の秘剣と、先祖伝来の名刀・備中守次直。やがて小籐次は、四藩の大名行列を単身襲撃し、次々と御鑓先を奪うが、その戦いぶりは痛快無比。人気シリーズの礎となるエピソードが描かれた記念すべき第一作。
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【第二巻】意地に候
紙問屋・久慈屋昌右衛門の庇護のもと、新兵衛長屋に居を構えた小籐次は、厩番時代に会得した竹細工と父から仕込まれた研ぎ仕事で生計を立て始める。新兵衛長屋の住人たちや野菜売りのうづなど市井の人々と邂逅した小籐次は、永遠の想い人おりょうとも親しく言葉を交わす仲に。一方で『御鑓拝借』の仇を討つべく暗躍する小城藩の刺客と死闘を繰り返す。能見赤麻呂以下十三人の刺客と小金井橋で決闘するクライマックスは大迫力。
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【第三巻】寄残花恋
小金井橋の激闘を満身創痍で切り抜けた小籐次は甲州に向かい、幕府の女密偵おしんと知り合う。小籐次はおしんに協力し、暴虐の限りを尽くす甲府勤番支配・長倉実高を手捕りにするも、葉隠武士道を標榜する小城藩の本藩・佐賀藩からの刺客に襲われ続け、江戸に戻ることを決意。再び新兵衛長屋に腰を落ち着ける。そんな小籐次を執拗に追う佐賀四藩では、有志が新たに「追腹組」を組織し、小籐次を追い詰めていく。
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【第四巻】一首千両
稀代の酒豪にして剣豪、酔いどれ小籐次の名声が高まるにつれ、それに反発する人たちが出現。吉原に通うお大尽たちが遊び半分に小籐次の首に懸賞金をかけた。金目当ての刺客に追われる小籐次は、久慈屋昌右衛門に同道した水戸行で、水戸家重臣の娘・鞠姫の窮地を救った縁から水戸藩との関係を深める。本作では、久慈屋が扱う和紙と竹細工を組み合わせた行灯を考案した小籐次に、工芸家としての新たな顔が加わる。
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【第五巻】孫六兼元
小籐次は芝神明社大宮司・西東正継の危難を救った礼に、名工・孫六兼元の大刀を手に入れる。久慈屋から、納品のための高尾山薬王院行に同道してほしいと頼まれた小籐次は、薬王院琵琶滝で孫六兼元の研ぎを行うことを決意。だが、某大名から小籐次抹殺と引き換えに仕官を約束された刺客・佃埜一円入道定道が高尾山に出現。修験者たちを殺したうえ、孫六兼元を研ぎ場から持ち去るという理不尽な振る舞いに、小籐次の怒りが爆発する。
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【第六巻】騒乱前夜
旧主・久留島通嘉と久しぶりに対面した小籐次は、『御鑓拝借』に対する礼とともに、水戸家が小籐次を召し抱えたいと申し出ていることを知らされる。次々と刺客を放つ小城藩などを牽制する水戸家の厚意だ。そうした動きが奏功したか、「追腹組」は小城藩から追放されるも、丸亀・赤穂・臼杵藩との共闘を宣言し、さらなる刺客を差し向ける。その一人が、のちに小籐次の養子となる駿太郎の父・須藤平八郎だった。
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【第七巻】 子育て侍
須藤平八郎との約定通り、小籐次は駿太郎を引き取るが、わが子を取り戻そうとする小出お英の放った刺客に襲われる。それでも一時は、お英のもとに駿太郎を返そうかと逡巡する小籐次。しかし、駿太郎を密かに始末しようとしたお英の父の所業に憤慨。生涯、自身の手で育てることを決意する。はたして、一児の父となった小籐次は、追腹組の次なる刺客・佐渡一之谷妙照寺一党二十数名との死闘に敢然と立ち向かうのだった。
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【第八巻】竜笛嫋々
小籐次の想い人おりょうに縁談が持ち込まれる。その相手、高家肝煎・畠山頼近は、どこか常人とは違う怪しい雰囲気の持ち主だった。最初は縁談を拒んでいたおりょうだが、小籐次に宛てて、畠山頼近に嫁入りすると記した手紙を残し、忽然と姿を消す。幕府の女密偵おしんや久慈屋の大番頭観右衛門などの協力で、すべては畠山頼近の妖術によるものと看破した小籐次は、備中守次直と孫六兼元を腰に手挟み、乾坤一擲の大勝負に挑む。
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【第九巻】春雷道中
小籐次が考案した行灯の制作指南と、久慈屋の跡取り娘・おやえと手代・浩介の婚姻を本家に報告するため、久慈屋の面々と水戸に旅立つ小籐次。だが、その一行を、二人の縁談に不満を抱いた三番番頭の泉蔵と、彼に引き入られた浪人者が襲う。さらには、御金座破りをした盗賊が水戸街道に逃げ込んだとの報せに、小籐次は一味掃討への助力を求められる。図らずも二つの騒動に巻き込まれた小籐次は、東奔西走の刻を過ごす。
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【第十巻】薫風鯉幟
小籐次の商いの師匠、野菜売りのうづが姿を消す。うづは両親が世話になったお花大尽・小左衛門の息子との縁談を強要され、軟禁されていた。うづを救うべく駆けつけた小籐次の前に、小鎌遣いの百鬼の吉蔵、隠岐流人無刀流の達人・武田津官兵衛が立ちはだかる。うづの救出劇やいかに。本作の見どころの一つは、かつて小籐次に悪事を暴かれた旗本の子弟、柳生新陰流の達人である京極房之助との対決。意外にも互角の戦いとなった。
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【第十一巻】偽小籐次
小籐次とそっくりな風貌ながら、研ぎの腕はひどく、性格も粗野な偽小籐次が江戸市中に出没。その所業は小籐次の小舟と備中守次直を盗み出し、辻斬りを働くまでに広がった。地に落ちる小籐次の評判。やがて、偽小籐次こと天真円光流北堀五郎兵衛を背後で操るのは『御鑓拝借』事件を恥辱に思う佐賀・鍋島家一派と悟った小籐次は、偽小籐次をおびき出し、衆人環視のもと、雌雄を決する戦いに臨む。
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【第十二巻】杜若艶姿
かつて半可通のお大尽たちから「一首千両」の懸賞金を賭けられた小籐次が、「眼千両」と謳われる立女形、岩井半四郎から新作芝居への招待を受ける。江戸庶民は「一首千両と眼千両の共演」に沸き上がった。折しも読売で『御鑓拝借』事件がまたもや蒸し返され、新たな刺客が小籐次を尾け狙う。そんな日々、小籐次の想い人おりょうと、歳の差を超えて交遊を深めていた久慈屋の小僧・国三の身の上に、大きな変化が現れる。
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【第十三巻】野分一過
野分(台風)の襲来に、新兵衛長屋の住人たちが芝神明社に避難している最中、千枚通しを使った殺人事件が発生。被害者は観世流笛方・一箏理三郎。さらには野分一過の大川に、同様の手口で殺された入墨者の骸が揚がったことから、事態は連続殺人事件の様相を見せる。小籐次の名推理で、やがて事件の真相は明らかになるが、一難去ってまた一難、深川惣名主・三河蔦屋一族の揉めごとが小籐次を待ち受けていた。
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【第十四巻】冬日淡々
深川惣名主・三河蔦屋の御曹司一家の窮地を救った小籐次は、大旦那の染左衛門に懇願され、成田山新勝寺詣でに同道する。ところが、一行の面前に利根川水軍を名乗る賊徒が出没。小籐次の活躍で賊徒は一蹴されるが、一行はほどなく死期を悟った染左衛門の壮絶な覚悟を知る。本作では、染左衛門の身の上や、恋の妄念に取り憑かれた漆師・波津造の悲話などを通して、人生の哀感が抒情的に描かれる。
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【第十五巻】新春歌会
北村おりょうの芽柳一派旗揚げ新春歌会を控えた師走。その準備で慌ただしい日々を送る小籐次は、永代橋から落下した男を偶然保護したことから、長崎と江戸を結ぶ贋金事件に巻き込まれる。折も折、浅草寺境内の利権争いが表沙汰となり、寺社奉行配下の密偵に助力を乞われる小籐次。図らずも二つの大捕物に臨むことになった小籐次の獅子奮迅の活躍に瞠目。本作ではシリーズ初の唐人船、唐人武術家も登場し、国際色豊かな展開となった。
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【第十六巻】旧主再会
半年余り前、かつての上役、豊後森藩下屋敷の高堂用人から呼び出しの書状を受け取っていた小籐次は、今更ながら高堂を訪ねたところ、いきなり上屋敷への同道を求められる。藩士時代にも滅多に足を踏み入れたことのなかった上屋敷。その意向を小籐次は計りかねるが、やがて面前に現れた人物から思いも寄らぬ望みを託される。感涙必至の第十六弾!
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【第十七巻】祝言日和
久慈屋の跡取り娘と番頭の祝言が迫った夏、駿太郎が高熱を発し、元庵先生の屋敷を訪ねた小籐次は、ひょっこりと現れた秀次親分から相談事を持ちかけられる。御用の手助けが過ぎると観右衛門に釘を刺されていた小籐次だが、聞くともなく聞いた頼みは、にわかには信じ難い、幕閣をも巻き込む大事件を解決するための助力だった。大興奮の第十七弾!
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【第十八巻】政宗遺訓
秋雨が十日以上も降り続き、食べ物にも事欠く者が出始めた新兵衛長屋では、住人総出の炊き出しが計画された。折も折、会場となる空き家から、勝五郎が一見して値の張りそうな金無垢の根付を見つけ出す。先の住人は夜鷹と思しき女。しかも部屋には家探しをされた跡があったことから、小籐次は只ならぬ事態を察知する――。謎が謎を呼ぶ第十八弾。
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【第十九巻】状箱騒動
うづと太郎吉の祝言で、無事に仲人を務めた小籐次は水戸へ旅立った。だが、案内役の水戸藩小姓頭・太田静太郎と合流するや、街道筋で藩主の状箱が盗まれたことを耳にする。葵の御紋が入った状箱は権威の証。その強奪は何を意味するのか――。図らずも、老中の密偵・おしんと行き合った小籐次は、予期せぬ事態を知らされる。破邪顕正の第十九弾!
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【青雲篇】 品川の騒ぎ
豊後森藩江戸下屋敷の厩番・赤目伊蔵の倅・小籐次は、苦しい内証を助けるため、内職に励む日々を送っていた。そんなある日、悪童仲間から持ち込まれた儲け話に応じた小籐次は、仲間もろとも、生まれて初めて身の危険を感じる窮地に立たされる。小籐次少年のその後の人生を決定づけたこの騒動は、「御鑓拝借」の伏線ともなる感動的なエピソード。「酔いどれ小籐次留書」ガイドブックも併録したファン必携の一冊。
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